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2019/2020年度短期経済見通し(2019年2月)~下振れリスクが高まる中、景気の回復基調は維持される~

2019/02/15
調査部

○2018年10~12月期の実質GDP成長率は前期比+0.3%(年率換算+1.4%)と2四半期ぶりに前期比プラスとなった。自然災害発生による一時的な下押し圧力が剥落したことに加え、内需が堅調だったことがプラス成長に転じた主因である。しかし、前期の落ち込み(前期比-0.7%)を取り戻せておらず、回復力は強さに欠ける。これは、海外経済の減速を受けて輸出の勢いが弱まっていることが背景にある。

○中国など海外経済の一部に減速感が出ていることや、スマートフォン向けを中心にICT関連需要が一服していることから輸出の低迷が続き、景気が踊り場に入る懸念はあるが、それでも腰折れは回避できるであろう。これは、企業の設備投資の増加が続き、労働需給のタイト化、名目賃金の増加などを反映して個人消費が底堅く推移すると期待されるためである。2018年度の実質GDP成長率は前年比+0.5%と4年連続でプラス成長を達成しよう。

○ 景気の最大の下振れリスクは、世界経済および国際政治情勢の悪化である。中でも米中貿易摩擦は、関税の追加引き上げ実施など両国の対立が深刻化すれば、株価急落などの金融市場の混乱や、米中両国経済の悪化と世界経済への波及が懸念される。英国のEU離脱問題も含め、世界経済の行方は政治次第という状況がしばらく続きそうだ。世界経済が悪化すれば、輸出減少を内需ではカバーできず、国内景気も後退局面入りの可能性が高まる。

○2019年度は、10月に消費税率が10%に引き上げられるが、引き上げ幅が2%と小幅であり、駆け込み需要・反動減とも前回と比べて小規模となる。雇用・所得情勢の改善を背景に消費者マインドの悪化は軽微にとどまるうえ、一部に軽減税率が適用されることや、各種の経済対策の効果が見込まれること、翌年に東京オリンピック・パラリンピックを控えていることにより、消費の落ち込みは一時的となろう。このため、増税をきっかけとした景気の失速は回避され、実質GDP成長率は前年比+0.7%とプラスを維持できる見込みである。米中貿易摩擦は短期間で決着することは難しいが、対立激化によって両国経済が共倒れとなる事態は回避されよう。このため、2019年度後半には各国の経済対策効果、ICT関連需要の持ち直しを受けて世界経済は回復基調に転じ、輸出も緩やかに増加する見込みである。

○2020年度は7~9月の東京オリンピック・パラリンピックに向けて個人消費、インバウンド需要が盛り上がることで一時的に景気は押し上げられるが、その反動やインフラ建設の需要の一巡、消費税対策効果の剥落などにより、その後は停滞し、後退局面入りするリスクがある。このため、実質GDP成長率は前年比+0.3%に低下しよう。

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