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2019/2020年度短期経済見通し(2019年6月)(2次QE反映後)~下振れリスクが残る中、景気は徐々に持ち直していく~

2019/06/10
調査部

○2019年1~3月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比+0.6%(年率換算+2.2%)と2四半期連続で前期比プラスとなった(1次速報の+0.5%、+2.1%をそれぞれ上方修正)。設備投資が前期比プラスに上方修正されたが小幅であるうえ、個人消費は前期比マイナスのままであった。外需寄与度が3四半期ぶりにプラスに転じたことが全体を押し上げたが、これは内需の弱さを受けて輸入が減少して純輸出が増加したためであり、見かけほど中身は強くない。2018年度全体では前年比+0.7%と4年連続でのプラス成長だが、2017年度の同+1.9%からは大きく鈍化した。

○景気の先行きの最大のポイントが、米中貿易摩擦と海外景気の行方、およびそれを受けての輸出の動向である。これ以上の米中の対立激化は両国経済を悪化させる引き金になりかねないため、さらなるエスカレートは回避されようが、交渉の行方次第で、世界経済悪化の懸念が強まり、世界的な株安やリスク回避の円高が進むリスクがある。また、リーマンショック級の事態に至るとは想定しづらいが、このように世界経済の先行き不透明感が払しょくされない中では、消費税率を引き上げることがリーマンショック級の事態を引き起こすとの意見も根強く残るであろう。

○海外を起点とした下振れ要因が顕在化しなければ、景気は徐々に持ち直していこう。第一に、労働需給が一段とタイト化するなど家計を取り巻く環境が良好であり、個人消費が底堅く推移すると期待されるためである。加えて、令和への改元効果や、消費税率引き上げ前の駆け込み需要も合わせて考えると、年度前半の個人消費は堅調に伸びる可能性がある。そして第二に、企業の設備投資が底堅く推移し、景気を下支えすることが期待されるためである。

○2019年度は、10月に消費税率が10%に引き上げられるが、引き上げ幅が2%と小幅であり、駆け込み需要・反動減とも前回と比べて小規模となる。軽減税率の適用や、各種の経済対策の効果が見込まれること、翌年に東京オリンピック・パラリンピックを控えていることにより、消費の落ち込みは一時的となろう。この結果、2019年度の実質GDP成長率は、前年比+0.9%と5年連続でプラスを達成しよう。年度後半には各国の経済対策効果、ICT関連需要の持ち直しを受けて世界経済は回復基調に転じ、輸出も緩やかに増加する見込みである。

○2020年度は7~9月の東京オリンピック・パラリンピックに向けて個人消費、インバウンド需要が盛り上がることで一時的に景気は押し上げられるが、その反動やインフラ建設の需要の一巡、消費税対策効果の剥落などにより、その後は停滞し、後退局面入りするリスクがある。実質GDP成長率は前年比+0.6%に低下しよう。・・・(続きは全文紹介をご覧ください。)

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