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2019/2020年度短期経済見通し(2019年9月)(2次QE反映後)~消費増税、海外経済の減速で景気の下振れリスクが高まる~

2019/09/10
調査部

○ 2019年4~6月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比+0.3%(年率換算+1.3%)と、設備投資の増加幅縮小などにより、1次速報の同+0.4%(同+1.8%)から若干下方修正された。もっとも、外需寄与度がマイナスの一方で、改元効果で個人消費が急増したほか、設備投資の増加基調が続くなど、堅調な内需が全体を押し上げた姿に変化はない。年明け以降、景気悪化懸念が急速に高まったが、景気はひとまず危機的な状況は脱したと考えられる。

○ 7~9月期は、消費増税前の駆け込み需要で個人消費が押し上げられるうえ、設備投資や公共投資の増加基調が維持され、内需は引き続き堅調に増加しよう。しかし、長雨の影響で7月の個人消費が落ち込んだうえ、駆け込み需要が2014年時と比べて小規模であり、個人消費の伸びが比較的緩やかにとどまりそうである。さらに、輸出の伸びが力強さに欠ける半面で、駆け込み需要で輸入が堅調に増加するため、外需寄与度が2四半期連続でマイナスとなる見込みである。このため、実質GDP成長率は前期比横ばい程度にとどまり、マイナス成長に陥る可能性もある。

○ 10~12月期には駆け込み需要の反動減が出ると予想され、マイナス成長となることは不可避である。しかし、幼児教育無償化や中小店舗でのキャッシュレス決済時のポイント還元といった増税対策の効果により、個人消費の悪化については、落ち込み幅は比較的軽く、かつ短期間で終了する見込みである。雇用、所得の改善が続くことや、設備投資の増加基調が維持されることも、年度下期の景気を下支えする。

○ この結果、2019年度の実質GDP成長率は、前年比+0.7%と5年連続でプラスを達成しよう。年度末にかけては、各国の経済対策効果やICT関連需要の持ち直しを受けて世界経済も徐々に持ち直し、輸出は緩やかに増加しよう。

○ ただし、米国による対中制裁関税引き上げ第4弾の一部発動など米中対立の激化により、両国経済の減速が世界経済に波及するリスクが以前にも増して高まっている。また、世界経済悪化を受けて、世界的な株安やリスク回避の円高が進む可能性もある。こうして輸出が悪化し、消費者マインドの悪化や将来不安の高まりなどから反動減以上に個人消費が落ち込めば、東京オリンピック・パラリンピックの開催前に景気後退に陥るリスクがある。

○ 2020年度は、7~9月の東京オリンピック・パラリンピックに向けて個人消費、インバウンド需要が盛り上がることで一時的に景気は持ち直すと考えられるが、その反動やインフラ建設の需要の一巡、消費税対策効果の剥落などにより、年度後半に景気が停滞するリスクがある。実質GDP成長率も、前年比+0.4%にまで鈍化しよう。2021年度は緩やかな回復基調に復帰することで、前年比+0.7%に高まる見込みである。・・・(続きは全文紹介をご覧ください。)

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