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2019/2020年度短期経済見通し(2019年11月) ~消費増税の影響は軽微で、東京五輪に向け回復期待が高まる~

2019/11/15
調査部

○11月14日に発表された2019年7~9月期の実質GDP成長率は前期比+0.1%(年率換算+0.2%)と4四半期連続で前期比プラスとなった。ただし、プラス成長とはいえ伸びは小幅であり、消費増税前の駆け込み需要があったことを考慮すると、力強さに欠ける結果である。駆け込み需要により個人消費は押し上げられたが、夏場の天候不順の影響や、改元による押し上げ効果の剥落、需要平準化のための政策の導入などから前期比+0.4%と小幅な伸びにとどまった。また、インバウンド消費の不調でサービス輸出が急減したことも伸びの弱さにつながった。

○10~12月期には駆け込み需要の反動減によって個人消費は大きく落ち込むと予想され、実質GDP成長率も前期比でマイナスに陥ることは避けられない。しかし、中小店舗でのキャッシュレス決済時のポイント還元、プレミアム付き商品券の導入などの増税対策の効果や、雇用・所得の改善、増税後の物価上昇が小幅だったことなどにより、落ち込みは比較的小幅にとどまり、かつ短期間で終了する見込みである。来年夏に東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、足元で低迷している消費者マインドも徐々に持ち直すと期待される。加えて、設備投資の増加基調が維持されることや、国土強靭化の推進や災害からの復旧・復興需要を背景に公共投資の増加基調が維持されることも、年度下期の景気を下支えする。このため、消費増税をきっかけとして景気が腰折れする事態は避けられるであろう。

○この結果、2019年度の実質GDP成長率は、前年比+0.9%と5年連続でプラスを達成しよう。年度末にかけては、各国の経済対策効果やICT関連需要の持ち直しを受けて世界経済も徐々に持ち直し、輸出は増加に転じよう。

○景気の最大の下振れリスクは、引き続き海外経済の動向であり、中でも米中貿易摩擦の深刻化である。足元では農業や金融分野で部分合意が成立し、両国関係が改善するとの期待感が高まっているが、合意が成立せず第4弾の残り部分への制裁関税が発動し、世界経済の悪化、世界的な株安やリスク回避の円高につながる可能性は残る。

○2020年度の実質GDP成長率は前年比+0.5%に鈍化すると見込む。東京オリンピック・パラリンピック需要の反動やインフラ建設の需要の一巡などによって年度後半は景気が一時的に停滞する可能性があること、増税対策の効果が剥落することなどにより、伸び率は低めとなる。2021年度の実質GDP成長率は前年比+0.7%まで持ち直す見込みである。5Gの本格的普及が進むことや、東京オリンピック・パラリンピックの開催をきっかけとしてインバウンド需要の増加に弾みがつくことが成長率の押し上げに寄与する。・・・(続きは全文紹介をご覧ください。)

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