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2021/2022年度短期経済見通し(2021年3月)(2次QE反映後)~景気は回復軌道に復帰後、緩やかな回復傾向を維持する

2021/03/10
調査部
  • 昨年の緊急事態宣言の解除後、新型コロナウイルスの感染拡大防止に配慮しつつ、経済活動の再開が進められ、景気は秋まで緩やかな持ち直しが続いた。しかし、コロナの感染再拡大を受けて年末にかけて減速感が強まり、今年1月の緊急事態宣言の再発出後は、個人消費を中心に一時的に停滞する懸念が高まっている。
  • 3月9日発表の2020年10~12月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比+2.8%(年率換算+11.7%)と高い伸びとなったが(1次速報の同+3.0%、同+12.7%からは下方修正)、それが感染拡大や緊急事態宣言の再発出につながったと考えられ、1~3月期の実質GDP成長率は前期比-1.0%(年率換算-3.9%)とマイナスに陥る見込みである。目先の景気拡大を優先したため感染拡大防止と経済活動のバランスが崩れ、景気を悪化させてしまった。
  • もっとも、徹底的に需要を抑え込んだ前回の緊急事態宣言時と比べて景気の落ち込みは緩やかにとどまる見込みであり、さらに幸いなことに緊急事態宣言の解除が部分的に可能になるなど、足元で感染の勢いは鈍っている。このまま感染を抑制できれば、春先のイベント需要を取り込むことが可能となり、景気が二番底に陥る事態は回避できるであろう。ワクチンの接種が進むことで世の中のムードが好転することもプラス材料である。しかし、中途半端なタイミングで緊急事態宣言を解除したり、早期にGo Toキャンペーンの再開に踏み切れば、再び感染者が増加し、景気低迷が続くリスクがある。昨年の失敗の教訓を活かし、感染拡大防止と経済活動再開のバランスを取り戻せるかが、今後の景気の最大のポイントといえる。
  • 2021年度は、感染拡大による経済活動への制約が徐々に薄らいでくるうえ、5Gの本格的普及が進むこと、世界経済の回復が続くことなどを背景に、景気の持ち直しは維持される。このため、年度での実質GDP成長率は、2020年度の前年比-4.8%に対し同+3.7%と、プラス成長に復帰すると予測する。感染拡大防止に配慮して経済活動再開のペースは緩やかとなるが、プラス基調が維持されることで、年度末には新型コロナウイルスの感染拡大前の水準(2019年10~12月期)を回復すると見込まれる。なお、東京オリンピック・パラリンピックは、大会規模や観客数は縮小を余儀なくされるため、イベント効果はそれほど大きくない。
  • 2022年度も景気の回復が続き、年度での実質GDP成長率は前年比+1.2%と潜在成長率を上回る伸びが維持される。景気の持ち直しとともに労働需給が徐々にタイト化してくるが、新型コロナウイルスの感染拡大の下で、自宅でのテレワークの推進や業務のリモート化をはじめとする各種の試みが急速に浸透した結果、通信環境などのインフラの整備、AIなど新技術の普及、働き方改革の推進とも相まって、労働力人口の増加、余暇の創出、副業・兼業の広がりなどにつながり、労働生産性を向上させ、潜在成長力の底上げを促すと期待される。

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