1. ホーム
  2. レポート
  3. 経済レポート
  4. 経済見通し
  5. 日本経済短期見通し
  6. 2021/2022年度短期経済見通し(2021年6月)(2次QE反映後)~引き続き感染状況に左右され、景気は緩やかな回復ペースにとどまる~

2021/2022年度短期経済見通し(2021年6月)(2次QE反映後)~引き続き感染状況に左右され、景気は緩やかな回復ペースにとどまる~

2021/06/09
調査部
  • 今年1月の緊急事態宣言の再発出後、個人消費を中心に一時的に需要が落ち込み、2021年1~3月期の実質GDP成長率(6月8日発表、2次速報)は、前期比-1.0%(年率換算-3.9%)と3四半期ぶりにマイナス成長に陥った。この結果、2020年度の実質GDP成長率は前年比-4.6%と2年連続でマイナスになると共に、リーマンショックの発生した2008年度の同-3.6%を上回って戦後最大の落ち込みを記録した。
  • 4~6月期については、春先に景気がいったん持ち直した流れを受けて、現時点では小幅ながらプラス成長に復帰すると想定している。緊急事態宣言の発出も3回目となり、社会全体で感染対策を実施しつつ効率的に経済を回していくことが可能となっているうえ、海外経済の順調な回復を背景に輸出の増加が続くと期待される。それでも、今後の感染状況次第では、2四半期連続でマイナス成長に陥るリスクは残っている。
  • いち早く景気をしっかりした回復軌道に戻すためには、できるだけ速やかにワクチンの接種を進めることが必要である。しかし、ワクチンの接種がなかなか進まない中で、感染が拡大すれば経済活動を制限し、一服すれば制限を緩和するという感染状況に応じた政策運営を繰り返すことを余儀なくされそうである。
  • 2021年度は、ワクチンの接種率の上昇とともに、年度末にかけて感染拡大による経済活動への制約が徐々に薄らいでくると期待されるほか、5Gの本格的普及が進むこと、世界経済の回復が続くことなどを背景に、景気の持ち直し基調は維持されよう。しかし、感染拡大防止と経済活性化を慎重にバランスさせていく中にあっては、景気は緩やかな回復ペースにとどまらざるを得ない。このため、年度での実質GDP成長率は前年比+2.9%(ゲタの効果を除いた成長率では同+1.1%)と、前年度の落ち込みと比べると小幅のプラスにとどまる見込みであり、年度中に新型コロナウイルスの感染拡大前の水準(2019年10~12月期)を回復することは難しい。なお、東京オリンピック・パラリンピックは、大会規模や観客数は縮小を余儀なくされるため、イベント効果は小さいと想定している。また、Go Toキャンペーンも、ワクチンの接種率が十分に高まらない中、当面再開は難しいとみられ、見通しでは再開を織り込んでいない。
  • 2022年度も景気の緩やかな回復が続き、年度での実質GDP成長率は前年比+1.7%と潜在成長率を上回る伸び率となる。景気の持ち直しとともに労働需給が徐々にタイト化してくるが、コロナ禍においてテレワークの推進や業務のリモート化をはじめとする各種の試みが急速に浸透した結果、通信環境などのインフラの整備、AIなど新技術の普及、働き方改革の推進とも相まって、労働力人口の増加、余暇の創出、副業・兼業の広がりなどにつながり、労働生産性を向上させ、潜在成長力の底上げを促すと期待される。

続きは全文紹介をご覧ください。

関連レポート

レポート