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行政改革の流れを部局運営に活かせ

2009/07/06
永柳 宏

 急激な景気減速に伴い、行政の現場では、あらためて投資計画の見直しや職員の機動力が求められている。これまで、行政改革は企画財政課や職員課の仕事だと考えていた現業部門の幹部の方にも、改めて行政経営の取組みが期待されているのである。
 平成21年度の国・地方の行政改革の目玉は、財務と人事の変革である。財務面では新公会計制度の改革に伴い、平成21年秋から「複式簿記」「発生主義」による財務諸表の整備が求められている。さらに平成19年度に制定された「自治体財政健全化法」の本格実施を迎え、公社・第三セクターも加え、経営改革の具体的な着手が求められている。人事面では「国家公務員制度改革基本法」が平成20年6月に制定され、「能力・実績主義」に応じた処遇徹底に向けた取組みが動き出した。このように平成21年度は、行政経営にとっても大きな節目を向かえている。こうした行政改革の流れと効果を、ぜひ若い部門長の組織運営に活かしていただきたいと考えている。
 例えば公会計制度改革では、発生主義の採用により減価償却費等が費用化されることから施設毎のフルコストが把握できるようになり、施設投資の見極めや管理委託方法の判断に有益な情報を得ることができる。また、人事評価に広く用いられる「目標管理制度」は、人事考課だけではなく、部下とのコミュニケーションや、現場のやる気づくりに有効な機会を提供することができる。また行政評価についても、ひと工夫すれば、サービス強化や経費節減など業務改善に適用することができる。
 従来の行政経営改革は、管理部門主導で進められ、現場での効果が見えにくいといった指摘は少なくなかったが、計画・予算・人事の改革は、現場の仕事のなかで反映されてはじめて効果が出るものである。すでに多くの自治体では、会計制度、人事評価の新たな行政改革のインフラ整備に取りかかっており、各部局の姿勢次第で大きな効果が期待できる。部局運営を任され、どのように舵取りをしようかを思案されている幹部には、ぜひ、足元で動いている行政改革の流れ・効果を現場運営に取り込んでいただきたい。

研究開発部
地区本部副本部長
永柳 宏

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