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産業構造と少子高齢化

2009/01/01
小林 真一郎

 少子高齢化の進展による労働力不足によって将来の日本の経済成長が阻害されることが懸念されており、労働力の確保のための政策が喫緊の課題となっている。
 また、労働力が減少する中で一定の成長力を維持するためには、労働力を効率よく配分し、産業構造の転換をはかることによって、労働生産性を高めていくことが必要であると考えられている。しかし、労働生産性が大きく変動しないことを前提とすると、需要の増加ペースが小幅にとどまれば、労働力が余剰となってしまうケースも想定される。具体的には、実質GDP成長率が毎年1%の伸びにとどまった場合には、2025年時点では300万人程度の就業者が余剰となり、毎年0.5%のペースまで減速した場合には、余剰就業者数は2025年時点で800万人程度まで膨らむと計算される。労働生産性が高まっていけば、余剰幅はさらに拡大する。
 必要な労働力を決定づけるのはあくまでも需要の動向である。内外需要とも大きな伸びが期待できそうにない状況においては、労働力人口が減少する中においても、労働力が余剰となってしまう可能性がある。将来的な対応策を策定するにあたっては、その可能性も考慮に入れておく必要があるのではないか。

調査部
主席研究員
小林 真一郎

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