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クール・ジャパンとJAPAN<漆>

2009/10/01
保志場 国夫

 クール・ジャパン=“かっこいい日本”と、海外で日本が評価されてからすでに7年が経過している。この間、コンテンツ産業の振興を中心に、さまざまな施策が提案、実施されてきた。確かにクール・ジャパンを代表するアニメやマンガ等は、多くの情報が海外において発信され、その影響力は無視できない。しかしながら、2000年頃をピークに、その発信量は減少傾向にあることも否定できない。
 クール・ジャパンは、日本という国のイメージを伝え、日本の評価に影響を与えるコンテンツであるが、これまで日本の経済を牽引してきた日本の製品や技術、さらに伝統的な文化も同様に大きな影響を与えてきた「日本」である。しかも、先進技術や伝統文化の中には、ものづくりの心構えや姿勢など、日本人自身が納得できる日本の“クール”が込められている。
 「日本とは何か?」という問に対して、シンプルに回答することは難しい。しかし、海外からの評価を鵜呑みにするのもよろしくない。クール・ジャパンを好機と捉え、私たち自身が日本らしさを測るモノサシをもち、日本の価値を日本から発信すること……つまり日本のブランディングが必要である。
 では、日本の価値を世界に発信する理由は何だろうか。他国を望む方向に従わせるためでも、単に経済的に優位になるためでもない。国際社会の一員として担うべき役割は何か、という観点から考える必要がある。これは今後の日本にとって最も重要な論点である。
 クール・ジャパンの影響力は大きい。それゆえ、日本人が思う日本のクールを、クール・ジャパンをツールとして世界に伝えたい。オール・ニッポンの体制づくりが必要である。

研究開発第2部
主席研究員
保志場 国夫

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