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次の10年を志向する「プロアクティブ」な森林・林業改革プランの提案

2009/10/01

 世界的に、林業・木材産業は、地域における持続可能な発展の基礎となる重要な産業として認識されている。産業構造が大きく変わろうとしている現在の日本においては、未開拓の成長産業として期待が集まっている。
 1990年代から2000年代は、世界的に木材需要は好調であった。ところが、2008年末からの世界同時不況は、世界の林業・木材産業に大きな打撃を与え、北米・欧州では大幅な減産が起こっている。日本でも同様に、2009年9月現在、林業・木材産業の景気は極めて悪い。
 この苦境を「100年に一度」として片付けてしまうのではなく、建設的な議論を行うことが必要である。そこで改めて、向こう10年程度のマクロフレームを整理すると、すでに始まっている人口の減少や、住宅ストックの充実等から、新設の住宅着工数は減少することが予測される。他方、地球温暖化対策から、建築材料の木材による炭素貯留量の価値が評価されるとともに、木質バイオマスエネルギーの利用が推進される等のチャンスも到来している。
 このように、予測される変化をあらかじめ分析し、時代を先取りする「プロアクティブ」な議論を踏まえた行動が必要である。日本では、外材からのシェア奪回や、内装材や大規模木材建築への利用拡大、紙・パルプ原料やバイオマスエネルギーとしての利用が有望と考えられる。また、国内林業の競争力強化が進めば、将来的には中国・韓国等への輸出も視野に入れることができる。
 これらを実現していくためには、今現在の政策のイニシアティブが不可欠であり、森林「経営者」の育成・助成、未来志向の研究・開発推進等が期待される。

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