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退職金・企業年金問題の行方と社員に求められる行動変革

2010/04/01
乾 靖志

 企業業績、年金資産の運用環境は低迷し、会計基準の変更も予定されており、退職給付制度を取り巻く環境は厳しい。我が国における過去の類似する環境下では職給付債務の圧縮やリスク要因を排除する企業の動きが見られた。また、英米では伝統的な確定給付企業年金の閉鎖・凍結、ハイブリッド型や拠出建て制度の存在感が大きくなっている。
 今後、企業年金を中心とする退職給付制度は、支給額が市場変動などに応じて可変する制度への移行が進展し、企業から社員へ資産運用リスクの移転が進む。制度としては、確定拠出企業年金やキャッシュ・バランス・プランへの移行・活用拡大がなされることを意味する。この流れは、社員の意識や行動に少なからず影響を与える。社員には退職給付額の変動リスクに備えるための自助努力が生涯を通じて求められる。
 企業は、退職給付制度改革が、単に企業から社員への運用リスク転嫁で終わらないよう、社員への資産形成支援を積極的・継続的に行うべきである。また、社員の自助努力を促し、報いるために、個人のパフォーマンスに応じた処遇ができる人事制度を整備する必要もある。企業と社員とのリスク分担の見直しを円滑に行うためには、このような労使双方における行動や措置が重要である。

組織人事戦略部
プリンシパル
乾 靖志

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