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危機と分業

~E.アッカーマンに学ぶ国土資源への総合的接近~

2014/02/14

近代化の歴史は、分業による富の生産と分配の歴史であった。しかし、近代化は環境破壊や汚染、災害等、さまざまなリスクを同時に生み出した。分業の恩恵は間違いなく大きい。しかし、分業の行き過ぎが招来する社会の断片化や自然とのアンバランスを改善する方法はないか。分業の弊害をできるだけ小さくする総合の可能性はどこにあるのか。本稿ではそのヒントを終戦直後から1950年代前半にかけての数年間の時期に求める。それはこの時期に資源をめぐる認識と制度の両面で、政策の断片化を克服するための類まれな総合の実験が行われたからである。戦後の数年間は食糧や住宅の不足だけでなく洪水等の自然災害も多発した危機的な時期のひとつであった。本稿では、まさにそうした時期に日本人の資源認識と資源調査会という制度の導入という両面で総合的なアプローチを試みた米国人のGHQ(連合国総司令部)アドヴァイザー、エドワード・アッカーマンの足跡を振り返り、その今日的な意義を考察する。最後に、分業の浸透によって奪われた人間の自律性を回復する方策についても若干の検討を加える。

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