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「東京文化資源区構想」序論

2015/11/09
太下 義之

「東京文化資源区」とは、東京都心から北東部方面の、神保町、神田、秋葉原、湯島、本郷、上野、谷根千、根岸に至る地区の名称であり、実はこれらの地区は湯島天満宮を中心として半径2kmの徒歩圏にほぼ収まってしまう。

そして、この「東京文化資源区」には、近世、近代、現代と時代をまたぐ、世界的な水準の文化資源が集積している。具体的には、神保町は古書店街と出版社による「出版文化資源」、神田は神田祭等の江戸っ子気質を継承した「市民文化資源」、秋葉原は漫画・アニメ等による「ポップカルチャー資源」、湯島は湯島天満宮や湯島聖堂による「精神文化資源」、本郷は東京大学による「学術文化資源」、上野は博物館群と東京藝術大学による「芸術文化資源」、谷根千は関東大震災と戦災を無事にくぐり抜けた町屋と路地の街並みによる「生活文化資源」、根岸は根岸文化村等による「口語文学資源」が集積している。これら「東京文化資源区」は、上野の高台を除いて、土地の区画が細かい下町エリアが多かったこともあり、高度成長期以降の大規模な再開発からは取り残されてきた。それゆえ、上述した通り、さまざまな分野での世界的な水準の文化資源が集積するアーカイブとしての価値を維持し続けてきた。

そして、このようにさまざまな文化資源の蓄積を有する「東京文化資源区」において、エンドユーザーとビジネスモデルをあらかじめ構築したうえで、リノベーションを行う創造的政策としての「江戸屋敷プロジェクト」を本論では提案している。

経済政策部
主席研究員
太下 義之

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