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グリーンインフラとしての森林・林業と新たな財源確保に向けた動き

2017/02/15
前田 滋

現在の森林・林業は、森林の多面的機能の発揮や地球温暖化対策に主眼が置かれている。昭和40年代までは、木材生産が主目的であったが、木材価格低迷により、林業の採算が合わなくなった。そのため、森林の多面的機能の発揮や地球温暖化対策を目的にすることにより、公的資金である補助金による支援や林野公共事業、森林の吸収源対策が行われた。また、林野庁においても森林を緑の社会資本としてとらえ、森林整備を行っており、グリーンインフラに関わる取り組みは実施されていると考えられる。

森林整備の財源は、木材生産が主目的であった昭和40年代までは、木材の売り上げを財源として、森林への再投資が行われてきた。国有林においては一般財源へ繰り入れも行われてきた。しかしながら、木材価格の低迷により、採算が合わなくなり、公的な資金を活用し、森林整備が行われてきた。また地球温暖化対策においては、追加的に森林整備を行うため一般財源を活用した。パリ協定においてはさらに森林整備を進めていく必要があり、一般財源を活用するほか、森林吸収源対策の新たな財源確保が必要であり、林野庁の税制要望事項では、地球温暖化対策税の使途拡大や森林環境税の上乗せ案が検討されている。

これに対して、産業界からはこれまで森林整備を支援していたことから、地球温暖化対策税の使途拡大への反対や、地方公共団体からは森林環境税の二重課税の反対が挙げられている。そこで、これまでの地球温暖化対策や新たにグリーンインフラの整備を使途として、既存の財源の活用を含め、新たな財源に関する動向と可能性を整理する。

研究開発第1部
主任研究員
前田 滋

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