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企業におけるダイバーシティ推進

2017/12/26
矢島 洋子

日本企業にとって、「ダイバーシティ推進」に取り組むことは、もはや欠くことのできない基本戦略である。推進テーマとなる対象層(カテゴリー)も、「女性」から「高齢者」、「障がい者」、「外国人材」、「LGBT」等広がりをみせている。しかし、企業によって取り組みやスタンスはさまざまであり、その実状や課題を把握することは困難である。本稿では、「ダイバーシティ」という概念を用いているか、カテゴリーを特定しているか、という2つの視点から企業を分類し、各タイプの特徴を整理している。さらに、ダイバーシティという概念を用いることの意味について考察している。考察は、従来の「権利擁護」や「機会均等」といった考え方との違い、女性等カテゴリー別の取り組みとの違い、という視点で行っている。結論として、ダイバーシティという概念を用いることの有用性は、ひとつには、「マイノリティへの支援」という見方から、「多様性を積極的に肯定する」という見方への移行にある。もうひとつは、個々のカテゴリーの問題に横串を刺すことで、取るべき施策内容や方向性がみえてくる点にある。「受け入れる」、「活躍を促す」ということの意味を探るうえで、複数のカテゴリーについて横断的に考えていくことが有用と考えられる。ただし、個別属性の課題に対する視点が不要となる訳ではなく、包括的なダイバーシティの概念とカテゴリー横断的な視点・施策を取りつつ、個別カテゴリーの問題に向き合っていくことが必要と考えられる。

共生社会部
執行役員
矢島 洋子

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