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2020年度、東海3県・大学の就職支援状況に関する調査

コロナ禍により学生の就職活動や大学による就職支援はオンライン化へと大転換 自発的な情報収集・分析が不得手な学生ほどより苦戦する状況に

2021/04/08
佐々木  雅一、加藤 千晶、伊與田 航

2020年2月27日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が全国の小学校、中学校、高等学校等に対して休業要請をしました。2021年4月入社を予定し就職活動する大学生にとっては、3月1日の企業の採用広報解禁日直前の出来事であり、その後も緊急事態宣言発令などにより、従来のような活動が大きく制限されたといわれています。
本調査は、東海3県(愛知県、岐阜県、三重県)の大学のキャリア支援センターを対象としたアンケート調査により、2020年度の就職活動でどのような問題が生じていたかを把握するとともに、次年度以降の学生が円滑で有意義な就職活動を行うために必要な取り組みを示唆することを目的として実施したものです。

【結果概要】

  1. 2020年度におけるキャンパス内への学生の立ち入り可否
    • 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、就職活動が本格化する4月~5月に75%の大学でキャンパス内への立ち入りが原則不可となり、9月までは40%以上の大学で立ち入り不可もしくは申請・許可が必要となり、大きな制限がかかりました。
  2. キャリア支援センターにおける就職指導・相談
    • 2020年度における大学キャリア支援センターの就職指導・相談は、90%以上の大学がオンライン対応を初めて採用するなど、コロナ禍により対面からオンラインに大きく転換しました。
    • 就職指導・相談で生じた課題として、75%の大学が「学生の就職活動の状況が把握しにくくなった」と回答。オンライン化に伴い対面機会が減るなか、学生とキャリア支援センターのコミュニケーションが不足しがちになり、大学が学生の抱える悩みを把握しにくくなっていました。
  3. 就職内定状況
    • 約60%の大学が学生の内定時期が前年度よりも遅くなったと認識しており、就活ルール撤廃を見据えた内定の早期化傾向に変化が生じました。また、約70%の大学で10月1日時点の内定率が低下しました。
    • 2020年10月1日時点で未内定であった学生の傾向として、「就職活動の開始が遅い」、「キャリア支援センターを活用していない」、「就職情報の収集や業界分析が不十分、志望先を絞り込みすぎ」が概ね40%以上となり、自発的に情報を収集・分析できない学生が就職活動で苦戦する傾向がうかがえます。
  4. 就職活動の効果を高めるための取り組み
    • 約80%の大学では、就職活動で苦戦するような学生にとって就労体験(インターンシップ、アルバイト等)が効果的と認識しています。
    • 学生が就職活動で苦戦しないための方策として、多くの大学では「面接練習、履歴書添削などの就活実践指導」をはじめさまざまな取り組みに外部機関を活用しています。また、現状では大学が活用している例は多くないものの、今後外部機関を活用したいものとして「心理カウンセリング」を挙げています。
  5. 就職先未定のまま卒業・修了する学生への支援
    • 約90%の大学では就職先未定のまま卒業・修了した後も学生に対する支援を継続していますが、そのうち約90%の大学では連絡がつかなくなったため支援ができなくなっていることを課題として認識しています。
    • 卒業後の支援をつなぐ外部連携先が必要、卒業生・修了生向けの支援方針が整備されていないなど、卒業生・修了生に対する支援の仕組みの構築が課題となっています。

続きは全文紹介をご覧ください。

研究開発部
主任研究員
佐々木 雅一

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