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震災に備えた安全な地域を目指して

2008/04/01

 阪神・淡路大震災後、鳥取県西部地震、新潟県中越地震、新潟県中越沖地震、能登半島地震など大地震が連続して発生している。災害後の復興は容易ではなく、阪神・淡路大震災の被災地では、地震から13年が過ぎても災害の影響が残っている。
 地震の真の怖さとは、人命損失のリスクだけでなく、地域全体が同時に被災し、生き残った人も住宅や仕事などの生活基盤にダメージを受け、長期間苦しい生活を強いられる点にある。これらの被害に対しては、地域が主体となって対処する必要がある。
 本稿では、日本における代表的な災害リスクである地震災害を対象とする。まず、自治体・企業・市民にとっての震災リスクと地域社会への影響の大きさを、過去の災害事例等から明らかにする。次に、特に対応が遅れている地域課題として、木造密集市街地等における老朽住宅の耐震化と、業務商業地の昼間人口に対する防災対策に着目する。前者では「補助金・税金優遇を中心とした誘導策に加え、固定資産税優遇措置の縮小」「借家権の制限」という厳しい対策の導入を、後者については企業が地域の担い手となる自主的な仕組みなりを提案し、検討を行う。
 近年、民間デベロッパーが安心・安全をテーマに都市開発を進める傾向がみられる。自治体も、安心・安全にかける予算を、「費用」ではなく、長期的な「投資」(=人口・企業を誘致し、自治体の固定資産税収を増加させるため)と考え、「安全・安心」を地域のブランドとして育てる視点を持つ必要がある。

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