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エネルギー自治の必要性と現状、そして将来への課題

2012/07/01
阿部 剛志 淺田 陽子 高橋 渓

「エネルギー自治」は、「住民福祉の、平時における向上および、有事における確保のために、地域自らがエネルギー需給をマネジメントし、コントロールできる領域を現実的なレベルで増やしていこうとする試み」と定義づけることができる。

地域社会にとって、有事における「回復力(レジリエンス)」の発揮だけではなく、平時におけるエネルギー関連の地元雇用を創出し、「地域の持続性(サステイナビリティ)」に結びつけることができる有効な概念である。

その実現のためには、「需要側の視点の導入」や「有事と平時の連続性の確保」等がポイントとなるが、各地で進む再生可能エネルギーの導入や、スマートコミュニティの構築においては、十分に考慮されていないことが多い。

そこで、基本構想段階から需要側の視点を導入したうえで、平時からの雇用創出効果や、有事(災害時等)における自主的エネルギー源としての重要性等、社会性を盛り込んだロジックで、地域の合意形成を図っていく必要がある。

ただし、電気やガス、熱等のエネルギー供給を行うローカル公共企業が存在しているドイツ等と異なり、日本では民間企業がエネルギー供給事業を担ってきたという歴史的な事情がある。そこで、電気事業においては民間ノウハウを活用しつつ、公共的視点を盛り込むことが現実的であり、熱供給分野では人口減少時代を迎え今後発生する都市インフラの再整備に合わせて、地域の再生可能エネルギーで熱供給サービスを興していく等の方向性が考えられる。

公共経営・地域政策部
主任研究員
阿部 剛志
環境・エネルギー部
副主任研究員
淺田 陽子
環境・エネルギー部
副主任研究員
高橋 渓

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