リスクカルチャー

概要

リスクカルチャー醸成の重要性

リスク管理プロセスを適切に設計・導入したにも関わらず、組織構成員のリスク管理に対する意識が不十分であることや、その結果として適切な判断や行動がなされないことが原因となり、リスク管理プロセスが所期の役割を果たせなくなることがあります。リスク管理プロセスの有効性は、仕組みや枠組の設計のみならず、組織構成員が有するリスク認識や日々の判断と行動の積み重ねの結果として醸成されるリスクカルチャーに強く依存すると考えられます。リスクカルチャーが望ましい方向で醸成されないことで、リスク管理プロセスの有効性が低下するだけではなく、リスクカルチャーそのものが不正/不祥事を引き起こす主要な原因となることさえあります。反面、望ましいリスクカルチャーを醸成することで、個々の組織構成員が正しいリスク認識を持ち、正しい判断・正しい行動を取り、さらには、社内コミュニケーションを活発化させ、構成員自身の成長やモチベーションの維持にも繋げることができます。
有効なリスク管理態勢の構築・維持は、ステークホルダーの満足度やレピュテーションの向上に不可欠であり、最終的には企業の業績に好影響を与え持続的な成長に寄与する重要な要素の一つとなります。既存のリスク管理態勢のさらなる高度化のためには、ルール・プロセス・システム等を強化するこれまでのやり方に加え、リスクカルチャーの観点から検討を行うことが不可欠となります。

リスクカルチャーの構成要素

リスクカルチャーは、「経営理念」「行動指針」「経営戦略・事業目標」等の経営層の価値観・ビジョンに基づいた組織構成員の認識・判断・行動と、それらを達成するための組織運営の仕組みであるマネジメントシステム※により構成されると考えられます。望ましいリスクカルチャーの醸成には、構成員の認識・判断・行動とマネジメントシステムとの両面からアプローチする必要があります。

※:「マネジメントシステム」とは、各種業務プロセスや人事評価制度等の、経営目標を達成するために策定される組織内における活動の仕組みやルールを指します。

【図表1】リスクカルチャーの構成要素

リスクカルチャーの構成要素

リスクカルチャーの可視化と望ましいリスクカルチャーの醸成

リスクカルチャーが望ましい方向で醸成されるためには、経営者が目指すべき望ましい姿を明確にした上で、現状と目指すべき姿とのギャップ分析を行い、ギャップを埋めるべくリスクカルチャー醸成のための施策を立案/実行します。

その後、再度現状把握とギャップ分析を実施することで施策の効果を確認し、あらためて目指すべきリスクカルチャー醸成のための施策を立案/実行します。この取組を継続的に繰り返すことで、徐々に目指すべき望ましいリスクカルチャーを醸成することが可能となります。

【図表2】望ましいリスクカルチャー醸成のためのステップ

望ましいリスクカルチャー醸成のためのステップ

①経営層の目指すべきリスクカルチャーの明確化
各ステークホルダーからの期待値、それらを踏まえた経営者の考え方等に基づき、望ましいリスクカルチャーを定義します。

②現状分析とギャップの明確化
目指すべきリスクカルチャーを念頭にアンケートやインタビューの実施を通じて、カルチャーの現状の可視化を行い、目指すべきリスクカルチャーとのギャップを識別します。

【図表3】現状分析とギャップの明確化のイメージ

現状分析とギャップの明確化のイメージ

③望ましいリスクカルチャー醸成に向けた施策の立案・実行
目指すべきリスクカルチャーとのギャップ解消へ向けた、下記のような具体的なアクションプランの立案と実行をします。

・例1:経営者の価値観やビジョンを伝えるためのワークショップの開催をします。構成員が主体的に参加できるワークショップを企画することで、理解を深め、自律的に望ましいカルチャーが醸成されていくこととなります。
・例2:マネジメントシステムに関わる規程や方針の見直しを実施します。組織の業務プロセスやルールが、複雑かつ過剰に設計されている場合に、運用ルールを守ることが難しく徐々に廃れてしまい、ルール通りの運用が行われないおそれがあります。そのため、業務プロセスそのものを合理的に見直すことで、意図や目的が明確化されるとともに運用が徹底され、その結果、リスクカルチャー醸成にも影響を与えます。

望ましいリスクカルチャー醸成を可能とする当社の強み

リスク管理プロセスの設計からリスクカルチャーの醸成にいたる一貫したご支援

有効なリスク管理態勢を構築・運用するためには、リスク管理・コンプライアンスに関する「ルール・プロセス・システム等の整備」と「リスクカルチャー醸成」の2つの観点から検討を行うことが不可欠であると考えます。当社では、リスク管理プロセスに関連するリスク抽出・評価手法、リスクモニタリング手法等の方法論の検討、組織/プロセスの設計および規程策定に関する支援も合わせて実施することが可能です。

社内調査のノウハウを有する専門家集団によるご支援

当社では、Webを利用した大規模なアンケート調査と、収集したアンケート結果に対してインサイトを提供するための統計分析を利用した支援が可能です。

マネジメントシステムのノウハウを有する専門家集団によるご支援

当社には、GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)領域を扱うコンサルタントにとどまらず、仕組みとなるマネジメントシステム(人事制度や組織風土改革、人材育成、社員研修等)に強みを持つコンサルタントが多数在籍しております。望ましいリスクカルチャーの醸成に向けた仕組み面での人事評価制度の改革等においても、当社にてあわせてご支援させていただくことが可能です。

サービスメニュー

「自社にとって望ましいカルチャー」の明確化
● 望ましいリスクカルチャーの検討と明文化
各ステークホルダーからの期待値、それらを踏まえた経営者の考え方等に基づき、自社にとって望ましいカルチャー定義の作成を支援
カルチャーの可視化と望ましい姿とのギャップ分析
● 現状のカルチャーの可視化
アンケートやインタビュー等を通じたカルチャーの現状把握と可視化を支援
● 望ましい姿とのギャップ分析
現状のカルチャー可視化の結果を基に、望ましいリスクカルチャーとのギャップ把握と改善方針策定を支援
リスクカルチャー醸成施策
● 望ましいリスクカルチャーに向けた施策立案
ギャップ解消へ向けたアクションプランの立案/実行を支援
● 望ましいリスクカルチャーに向けたマネジメントシステムの強化
望ましいリスクカルチャーを醸成するために、マネジメントシステムの見直しと強化策の策定を支援

リンク先のPDF資料もご参照ください。

リスクカルチャーの可視化と醸成

担当部署・お問合わせ先
社会システム共創部 グローバルガバナンスチーム
〒105-8501 東京都港区虎ノ門5-11-2
オランダヒルズ森タワー
サービス