政策・経営研究39号最終
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環太平洋パートナーシップ(TPP)協定16季刊 政策・経営研究 2016  vol.32016年6月にはブラッセルにおいて政策対話を実施しており、活動はより広い関係に対する周知や働きかけの段階に入っている。本稿では、世界経済ルールについて貿易投資を中心に経緯を追い、デジタル経済という今日的な問題への対応が迫られている現状を確認した。さらに視座を高めると、地球環境、貧困撲滅、公衆衛生といった多様な地球規模の課題が出現し、貿易投資を超えたグローバル・ガバナンスの改善や急務となっている。戦後、今日まで発展してきた貿易・投資ルールは国際経済関係の重要なインフラであり、今後も維持と発展に貢献することが必要ではあるが、その秩序が転換期を迎える今日、日本が強みを持つ分野を中心に、新たなルールや秩序を描き出すグローバルなデザイン力の発揮が期待される。【注】1http://rtais.wto.org/UI/PublicMaintainRTAHome.aspx, WTO“List of all RTAs in force”(2016年6月20日最終閲覧)。2経済産業省通商政策局編「不公正貿易報告書 2016年版」p.872.3内閣官房TPP政府対策本部「環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の全章概要」2016年11月5日。4日本においては、たとえば産業構造審議会新産業構造部会の中間報告において、第4次産業革命における知的財産政策の在り方、第四次産業革命に対応した競争ルールのあり方の整理、第4次産業革命に対応した規制改革のあり方等が、未来に向けた経済社会システム再設計における対応方針に含まれている。産業構造審議会新産業構造部会「新産業構造ビジョン 中間整理」2016年4月27日。5About E15, The E15 Initiative, http://e15initiative.org/about-e15/6Joshua P. Meltzer on behalf of the E15 Expert Group on the Digital Economy, Maximizing the Opportunities of the Internet for International Trade, January 2016 http://e15initiative.org/publications/maximizing-opportunities-internet-international-trade/5おわりに

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