政策・経営研究39号最終
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環太平洋パートナーシップ(TPP)協定20季刊 政策・経営研究 2016  vol.3の交渉も行われている(図表3)。TPP(Trans-Pacific Partnership、環太平洋パートナーシップ)以外に、ASEAN10ヵ国に日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドの合計16ヵ国が参加して交渉が行われているRCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership、東アジア地域包括的経済連携)がその代表的な例である4。RCEPは、2012年11月に交渉の立ち上げが決定され、2013年5月に第1回交渉会合が開催された。RCEPには、ラオス、ミャンマー、カンボジアといったASEANの中では経済発展段階が遅れている国やインドが参加していることから、貿易自由化の水準はTPPと比較すると低いものになりそうである。また、現時点では実際に交渉が行われているわけではないが、APEC(Asia-Pacific Economic Cooperation、アジア太平洋経済協力)は将来、自由貿易圏(FTAAP、Free Trade Area of Asia-Pacific)を創設する構想をもっており、そのベースとなるものとみなされているのが、TPPとRCEPである。TPP、RCEPのように、多数国が参加する経済規模の大きなFTAはメガFTAと呼ばれ、近年、交渉が活発に行われている。その背景には、企業活動のグローバル化が進展する中、効率的なグローバル・サプライチェーンの構築が進んでおり、二国間・地域のFTAでは企業はそのメリットを十分に生かすことができなくなってきていることがあると考えられる。TPP、RCEP以外のメガFTAとしては、日本、中国、韓国の3ヵ国で交渉が行われている日中韓FTAがある。アジア太平洋地域以外では、日本とEUの間のEPAや、EUと米国の間のFTAであるTTIP(Trans-Atlantic 図表3 アジア太平洋地域における自由貿易圏構想注:名称を太線で囲っているものはすでに発効しているもの出所:外務省資料をもとに作成

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