政策・経営研究39号最終
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なぜTPPが必要なのか49米国だが、リーマンショック前後で経常収支の動向は大きく変化している。図表5は米国の経常収支赤字とそのGDP比の推移を示したものであるが、リーマンショックを境に赤字が半減していることが分かる。経常収支赤字の減少の一因として、米国内での原油生産が増加して輸入が減少したことが挙げられる。しかし、より構造的な要因として、個人消費など国内需要の増加が輸入の拡大をもたらしながら米国への輸出拡大の機会を世界に提供する、という構図が描きにくくなっていることが指摘できる。米国はかつてのような世界経済の成長エンジンではなくなってきているようだ。リーマンショック後の米国経済の立ち位置は、米国はもはやかつてのような世界の警察官ではないという外交上の立ち位置と相通じるものが図表4 米国の雇用情勢は着実に回復図表5 リーマンショックで半減した米国の経常赤字出所:米労働省出所:米商務省経済分析局(BEA)

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