政策・経営研究39号最終
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環太平洋パートナーシップ(TPP)協定6季刊 政策・経営研究 2016  vol.3バル・スタンダード」を創り上げるというグローバル・ルールメーカーとしての発想である。たとえば、すべてを自由化しなければいけないという従来の新自由主義的発想ではなく、それぞれの国が持つ個別事情に対してお互いに「相互承認」を与えるという発想をもとに新たな国際経済秩序を再編成するという考え方を打ち出していくというのはどうであろうか。この「相互承認」は、がちがちの保護主義に組みしないだけでなく、各国、民族が持つ固有の文化や伝統を相互に承認しつつ、それを前提に穏やかな自由貿易体制を構築していくという考え方である。以上を整理すれば、次のようになろうか。すなわち、「普遍性」が「個別性」を押しつぶすのではなく、「普遍性」の合理的な部分は活用しながらも、「個別性」が「普遍性」に生命を吹き込んでいくという発想が必要ということである。「普遍性」が常に絶対の真理を示しているわけではなく、自由貿易体制のように、時代によってルールを変えていくことで時代に適合させ、その普遍的な価値の延命を図ることが必要なのである。

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