政策・経営研究43号最終
11/75

2020年代の日本経済9トも高まってきている。企業は海外への生産拠点シフトに加えて、販売市場獲得を狙った海外M&Aにも前向きであり、こうしたトレンドは2020年代においても続くものと考えられる。なお、対外直接投資の拡大は、国内での設備投資が抑えられ、製造業のいわゆる「空洞化」をもたらす、という側面も否定できない。しかし、そうした側面だけをとらえるのではなく、産業構造が高度化していく過程と受け止め、「債権国として投資収益で稼ぐ」「グローバルなサプライチェーンを最大限に活かす」といった、“成熟した経済の姿”としてポジティブにも評価すべきではないだろうか。もちろん、海外投資一辺倒ということではなく、わが国が成長力を維持していくためには、研究開発投資は国内でも積極的に行うとともに、商品開発や先進的な製造工程等、付加価値の高い機能は国内にとどめることが望まれる。また、第一次所得収支の黒字額に比べると金額は小さ図表11 経常収支の見通し図表12 対外直接投資の推移注:予測は当社調査部出所:財務省「国際収支状況」注:2016年は暦年出所:財務省「国際収支統計」、内閣府「四半期別GDP速報」

元のページ 

page 11

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です