政策・経営研究43号最終
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フィンテックの現状と展望31方向性等に関し検討している。金融庁については、2016年5月に成立した銀行法等改正法により、金融機関によるフィンテック・ベンチャー企業への投資条件を緩和しており、また先述の通り、仮想通貨法が2017年4月1日より施行された。また、2016年5月には「フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議」を設置し、フィンテック・ベンチャー企業の登場・成長が進んでいく環境(エコシステム)の実現に向けた方策を検討している。今後の政府の動きの中で、特に注目されるのが、金融庁が検討している、2017年5月に成立したオープン・イノベーション推進に向けた銀行法改正法である。これは、金融審議会の金融制度ワーキング・グループで検討されていたもので、フィンテック企業に対し登録制を導入するとともに、この登録業者に対し銀行がシステム解放する努力義務を負うことにより、欧州のような2オープンな決済システムの構築を目指すものである。登録対象となるフィンテック企業としては、家計簿アプリ業者やクラウド会計ソフト業者等が想定され、施行は2018年春が予定されている。銀行システムへの接続仕様をフィンテック企業等外部事業者に公開することを「オープンAPI」と言うが、今回の銀行法改正によりオープンAPIが図表5 フィンテック事例図表6 オープン・イノベーション推進のための制度的枠組み出所:各種資料をもとに筆者作成出所:金融庁

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