政策・経営研究43号最終
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日本経済の中期展望32季刊 政策・経営研究 2017  vol.3進展することとなる。しかし、このオープンAPIの日本における導入については、課題が山積している。これまで免許業者のみのクローズド型であることを前提に銀行システムは運営され安定していたが、そうした免許業者のシステムネットワークに登録業者が接続することとなる。したがって、決済システムが革新し利便性が高まる可能性もあるが、逆に銀行システムの安定性が損なわれる懸念も出てくる。そうした懸念を払拭するための制度設計が当局側に求められよう。また民間側についても受け入れるためのさまざまな体制整備が必要となる。今回の銀行法改正を睨み2016年10月に全国銀行協会にで、官民連携イニシアティブとして「オープンAPIのあり方に関する検討会」が設置されており、2017年3月に報告書をまとめている。この報告書には、オープンAPI推進のために検討すべき、API仕様の標準化、セキュリティ対策、利用者保護等の検討項目多数を提示している。また、ほぼ同時期の2016年12月に全国銀行協会にで、官民連携イニシアティブとして「ブロックチェーン技術の活用可能性と課題に関する検討会」が設置されており、2017年3月に報告書が出されている。この報告書では、ブロックチェーン技術が銀行業務に変革をもたらす可能性を見据え、複数の金融機関や関係業者で共同運営する“コンソーシアム型ブロックチェーン”を推奨し後押しする「ブロックチェーン官民連携イニシアティブ」整備を提言している。 以上のように、フィンテックを推進する環境は整備されつつある。フィンテックは、一般的には銀行以外のベ図表7 「オープンAPIのあり方に関する検討会報告書」の概要出所:金融庁「オープンAPIのあり方に関する検討会報告書」3フィンテックを考えるうえでの重要ポイント

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