政策・経営研究43号最終
41/75

人口減少社会における外国人の受け入れ・社会統合に関する論点39統合について、各種データに基づき、中長期的な観点から今後どのような議論を進めて、どのような取り組みを政策的に推し進めていく必要があるかを提示することを目的とする。具体的には、第2節で、国民的コンセンサスを形成するための議論の土台として、日本社会における外国人に関する実態が「これまで」どうなってきたのか、また「これから」どうなると見込まれているのか、の2点に分けて概観する。それを踏まえ第3節では、今後求められる取り組みとそれにかかる政策的論点を、1)出入国管理政策(外国人の受け入れに関する入り口の議論)と、2)社会統合政策(すでに日本で生活をしている外国人に関する受け入れ後の議論)に分けて検討する。外国人に関する議論は、一部の専門家や支援団体を除き、多くの国民からは遠ざけられてきたきらいがある。外国人に関する議論の論点を整理し、何を議論すべきなのか、われわれに示されているのはどのような選択肢なのか、これらについて中長期的な観点から、現状と今後の方向性を示し、さまざまな意見を喚起したい。(1)日本社会全体の状況1)減少する日本人と増加する外国人まず、これまでの日本の人口推移を確認するところから始めたい。図表2は、住民基本台帳に基づく日本人人口と外国人人口(それぞれ、日本国籍者数と外国籍者数)の過去4年間での増減率を都道府県別に集計した結果である。図表2の日本地図には、日本人の減少傾向と外国人の増加傾向がくっきりと表れている。外国人に注目すると、一部で減少している地域もあるが、北海道、東北、四国、九州等、これまで必ずしも外国人集住地域ではなかった地域でも、外国人が増加傾向にあることが認められる。2)日本の総人口はどのくらい減るのか続いて日本の総人口(日本に居住する外国人を含む)の現状と将来推計を確認したい。図表3は、2015年を基準に、2025、40、65年の総人口および、2015年からの増減をまとめたものである。日本の総人口は減少局面に突入しており、今後も一貫して減少し続けるという認識は共有されていると思われるが、よりイメージが湧くように、これから先「大体どの図表2 日本人と外国人の増減率(2013年を1とした場合の2016年の変化、都道府県別)出所:総務省統計局「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(年次)をもとに筆者作成2「これまで」と「これから」の把握

元のページ 

page 41

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です