政策・経営研究43号最終
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人口減少社会における外国人の受け入れ・社会統合に関する論点41在留資格である「永住者」と「特別永住者」5の人数の合計が1996年以降一貫して増加している点である(2016年時点:約106万人)。この傾向は、「特別永住者」の継続的な減少、および、リーマンショックや東日本大震災に起因する在留外国人数全体の減少にもかかわらず続いている。また、②帰化人口(累計帰化許可者数)も継続的に増加し、2016年時点で約54万人に達しており、①外国籍人口とあわせて約300万人がすでに日本で暮らしていることが分かる。③国際結婚カップルの子ども等の数は、直接的に実数を把握できる全国規模の統計がないため参考値だが、人口動態統計では2014年の新生児のうち29人に1人が外国にルーツを持つ子どもであり、こうした子どもが全国で平均すれば1教室に1人以上在籍する時代が近づいている。また、文部科学省(2017)によれば、2016年時点で「日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒数」が全国で1万人弱に達しており、この数字は過去10年単調増加傾向にある。3)増加し続ける外国人労働者と高まる「外国人依存度」:「これまで」の整理(2)日本国内で雇用されている外国人労働者(ここでは外国籍の労働者を指す)に目を向けると、2016年10月末時点で初めて100万人の大台を突破し、日本の労働市場における外国人労働者の存在感が年々高まっている。総務省「労働力調査」と厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況」をもとに、全就業者に占める外国人労働者の割合を「外国人依存度」として試算した結果が図表6である6。図表6をみると、各産業において「外国人依存度」が高まっている。2016年時点では、59人に1人が外国人であり、2009年(112人に1人)と比較すると約1.9倍の増加となっている。産業別に2009年と2016年を比較すると、建設業の約3.8倍を筆頭に、農業・林業:約3.1倍、医療・福祉:約2.7倍、卸売業・小売業:約2.5倍となっている。また、2016年時点で宿泊業・飲食サービス業では、全就業者の30人に1人が外国人となっている。これは、特に都市部のコンビニエンスストアや飲食店において、外国人に接客を受ける機会が増加してい図表5 ①外国籍人口(在留外国人数)および、②帰化人口(累計帰化許可者数)推移出所:法務省「在留外国人統計」、「帰化許可申請者数、帰化許可者数及び帰化不許可者数の推移」をもとに筆者作成

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