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Tsutsui YasushiIwamuro Hidenori2022-23 SEARCH都市及び地域計画建築計画交通・物流政策/地域防災高齢者福祉子育て支援・教育文化芸術観光まちづくりを加速させるお手伝いができました。緊急物資輸送のテーマでは、物流事業者との連携は輸送の担い手という従来の関係から、輸送拠点の場所の提供者、運営協力者、輸送計画のアドバイザー派遣といった形で、より具体的で新たな連携へと進化しています。■災害時の協力を得るための平時からのお付き合い地域強靭化のポイントは、①ソフト対策とハード対策の組合せ、②自助・共助・公助の組合せ、③平時からの対応の3つが重要だと指摘されています。筆者としては、各地域でいろんなまちづくりが進められていますが、活動のマンネリ化など少し停滞してしまっている場所では、今こそ「防災」をテーマに地域で取り組めることを話し合っていただき、いざという時に協力し合える強固な関係づくりを深め、まちづくりを進化させてていただきたいと考えています。行政において、どの分野においても統計データやアンケートの活用が業務の基礎となっています。このため、高齢者福祉・介護保険担当者に限らず、自治体職員のデータリテラシーの基礎研修を充実するなど、その力を高めていくことが必要です。その上で、高齢者福祉・介護保険分野については、地域包括ケア「見える化システム」の利用を基本とし、不足する情報を他のデータで補っていくことが考えられます。地域分析、高リスク者の把握、事業適正化、施策の検討、進■確認・評価など、目的によって適切なデータやアンケートなど調査手法を選択してくことが必要で、弊社もそのノウハウの蓄積に取り組んでいます。23近頃、防災×観光、防災×物流、防災×循環型社会、防災×人材育成など、防災分野と○○分野を掛け合わせたテーマでの災害に強い地域づくり、地域強靭化に関連する案件を多く対応する機会が増えました。■災害対策を通した地域づくりの推進これまでの案件の傾向として、業務継続計画・受援計画・緊急物資輸送対策・災害廃棄物対策・国土強靭化地域計画といった防災関連計画の策定と具体方策の検討を主テーマとした取組が中心でしたが、最近では、防災対策を切り口として、元気な地域を再生させる取り組みに移行していると感じます。具体例として、災害発生時に観光地において旅行者の安全をだれが守るのか? 住民向けの避難所に観光客を受け入れられるのか? 安全な場所への移動を担う交通事業者との連携方法は? ボランティア団体の支援を受けるにはどうしたらよいか?などの議論をしました。業界内での付き合いしかなかった状況から新しい関係者とのつながりの重要性を再認識する機会を提供し、ただし、「似たようなデータがたくさんある」「それぞれのマニュアルを読んで理解する負担が大きい」「本当に必要なデータがない・みつからない」「どのように活用できるかイメージできない」という声をよく聞きます。また、性・年齢別の人口構成の影響、全国比較等における大都市圏の影響、捕捉率・回収率など、データのゆがみに注意する必要もあります。全国との違いは地域の特徴ともいえ、一概にそれが課題とはいえないケースもあります。主任研究員筒井 康史主任研究員岩室 秀典防災・まちづくり地域強靭化:「防災」をキーワードとした地域連携まちづくりの推進■「防災分野×○○からのまちづくり」の検討福祉高齢者福祉・介護保険データの活用に向けて■一見して、様々な統計やアンケートのデータがあふれている高齢者福祉や介護保険の統計データについては、地域包括ケア「見える化」システム、国勢調査・介護保険事業状況報告等の諸統計、介護保険・後期高齢者医療・特定健診等のデータベースなど様々な情報があります。アンケートとしては、日常生活圏域ニーズ調査、在宅介護実態調査をはじめ、地域福祉・健康・生涯学習など様々なものが実施されています。■使いこなすのは至難の業■データリテラシーの力を蓄え、 目的をふまえてデータを選択・分析

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