ユーロ圏財務相会合がギリシャの債務負担軽減策で合意へ~今夏に金融支援から「卒業」も欧州経済の不安定要因として燻り続ける見通し

2018/06/26 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済

○2018年6月22日に開催されたユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は、ギリシャの債務負担軽減策などで合意に達した。ギリシャは8月の第三次金融支援終了で金融支援を遂に「卒業」することになる。

○背景にはEUが抱える複雑な政治事情がある。イタリアの政情不安や英国のEU離脱などの複雑な政治事情を抱える中でギリシャ問題を再燃させることは、政治事情の混乱に拍車をかけるリスクがある。

○今般の合意はギリシャの債務の持続可能性を高めるものと評価されるが、ギリシャ自身の債務の返済可能性を高めるわけではない。ギリシャ情勢は今後も欧州経済の不安定要因として燻り続けるだろう。

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