エルカン総裁の辞任で注目されるトルコリラの行方~タカ派姿勢を維持できない限り通貨リラは一段と下落へ

2024/02/07 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済
金融
  • トルコ中央銀行による金融引き締め策をリードしてきたエルカン氏が、2024年2月2日付で総裁職を辞任した。在職期間はわずか約8ヶ月であった。後任は前副総裁のカラハン氏である。
  • カラハン新総裁が、現在の方針通り、インフレ期待が和らぐまで高金利を維持できるなら、トルコ中銀に対する投資家の信用は回復し、リラ相場が下げ止まるか、あるいは上昇に転じる道も開けてくるだろう。
  • 逆に、インフレ期待が和らいでいない段階で利下げに転じたとすれば、投資家の失望を誘い、リラ相場は一段の下落を余儀なくされる。今後のカラハン新総裁の政策運営が注目される。

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