2018年10~12月期のGDP(1次速報)結果~再びプラス成長に転じるも伸びは小幅にとどまる~

2019/02/14 小林 真一郎
GDP統計
GDP
国内マクロ経済

本日発表された2018年10~12月期の実質GDP成長率は前期比+0.3%(年率換算+1.4%)と2四半期ぶりに前期比プラスとなった。自然災害発生による一時的な下押し圧力が剥落したことに加え、内需が堅調に推移していることがプラス成長に転じた主因である。一方、輸入が順調に増加した半面で、輸出の伸びが緩やかであったため外需寄与度のマイナス幅が大きく、前期がマイナス成長だった割には伸びは小幅にとどまった。

個人消費は前期比+0.6%と2四半期ぶりに増加した。良好な雇用・所得情勢を背景に、好天に恵まれたことによる旅行などのサービス消費の持ち直しや、堅調な自動車や家電需要に裏打ちされた耐久財消費の増加が個人消費を下支えした。また、前期に生じた自然災害による一時的な下押し圧力が剥落したことも増加幅を押し上げる要因となった。

住宅投資は、先行する住宅着工件数は足元では横ばい圏で推移しているが、4~6月期に一時的に持ち直したことが反映され、前期比+1.1%と2四半期連続で前期比プラスとなった。

企業部門では、設備投資が前期比+2.4%と2四半期ぶりに増加した。足元では、名目、実質ともに高い水準で推移しており、特に名目は過去最高水準を更新している。人手不足に対応するための省力化投資へのニーズが根強いうえ、五輪関連需要や研究開発投資による底上げもみられる。さらに前期に落ち込んだ反動の影響も増加に転じた一因となった。一方、在庫投資の前期比寄与度は-0.2%となった。

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