2020年東京五輪は日本のクリエイティブ産業にどのような影響を与えるのか~文化プログラムやコラボレーション経済を切り口に~

2015/05/11 萩原 理史
スポーツ
文化

2020 年の東京五輪では、1964 年の東京五輪のように経済的な効果やレガシー の期待が持たれる一方で、成熟社会を迎えた現代の日本、そして東京ではそれが可 能であるのか疑問が残る。また、そもそも東京五輪に対する「地方」や「非リア充」 からの「冷ややかな視線」があり、2020 年の東京五輪を国民的なイベントにする うえでの課題もみられる。

本稿では、クリエイティブ産業を軸としつつ、文化プログラムやコラボレーショ ン経済に着目して、これらの概念整理を行った。そして、これらを踏まえつつ、同じ く成熟社会を迎えている2012 年のロンドン五輪を事例に、2020 年の東京五輪 の枠組みのその経済的な効果から東京、ひいては日本に対する影響について推察し た。これによると産業面のPR としての効果は期待できるが、1964 年の東京五輪 ほど大きく引き上げるものではないと結論づけている。

しかし、ロンドン五輪におけるレガシートラスト、そして彼らが支援した 「Somewhereto_」のようなコラボレーション経済の枠組みは、日本が持つ市民文 化・ボトムアップの強さと相性がよいと推察される。こうした枠組みを活用するこ とや、さらにメインカルチャー・ハイカルチャーとサブカルチャーの間、東京と地 方の間をつなげて、それらによる経済的な環流を生み出すことが望ましい。そして、 このように分野や地域をつなげることは、東京五輪を国民的な活動に昇華させるう えでも重要であるだろう。

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