近年、ようやく女性の働き方に変化が現れてきている。
1991年に育児休業法が成立してから約20年間、「出産前に就業していた女性の約6割が出産後に離職する」という状況は、ほとんど変化が見られなかった。しかし、2009年の育児・介護休業法の改正により、3歳までの子を養育する者の短時間勤務制度等の義務化が契機となり、正社員を中心に女性の就業継続が実現してきた。
時間的制約のある人材のマネジメントは、多くの企業にとって新しいテーマだ。育児休業から復職し、時間的制約を持ちながら働く復職者の能力発揮には、職場上司のマネジメントスキルが求められる。だが、多くの上司はその経験が少なく、復職者をどのように支援してよいのか悩んでいる。職場で働く人が多様化する中、すべての人が能力を発揮し、仕事に意欲的に取り組めるよう、マネジメントの在り方自体の変革が求められている。
一方で、時間的制約を抱えながら働く復職者には、自身のキャリアについて上司や家族を巻き込みながら主体的に考えることが求められる。
仕事と子育ての両立支援は、今後増加が予想される多様な働き方のニーズを持った人材の受け入れを可能とすることにもつながる。著しい環境変化や働く人々の価値観の変化等を背景に、今後ますます重要なテーマになるだろう。
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