2024年の台湾経済~超過貯蓄・所得増が消費を押し上げ、外需も半導体輸出の好調続く~

2024/03/15 丸山 健太
調査レポート
海外マクロ経済
アジア

1.民進党・頼新政権の最大の課題は経済の安定

世界の注目を集めた台湾総統選は、与党・民進党の頼清徳候補が終始優勢に選挙戦を進め、終盤に国民党の追い上げがあったものの、約4割の票を得て当選した。

選挙期間中は各候補の対中関係の姿勢の相違に注目が集まったが、世論調査によると、有権者は対中関係以上に経済安定を重視していたことがわかる(図表1)。このため、5月に発足する頼新政権にとって経済動向が政権基盤を大きく左右することになるとみられる。本稿では、個人消費と輸出の動向を軸に、台湾経済の見通しのポイントを整理する。

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