2020年夏のボーナス見通し ~新型コロナウイルスの感染拡大により、リーマンショック以来の減少幅に~

2020/04/08 小林 真一郎、丸山 健太
ボーナス見通し
国内マクロ経済

○2020年夏の民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは、前年比-7.6%と新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく減少すると予測する。大企業と比較して財務体質が脆弱な中小企業や、自粛要請や緊急事態宣言により需要が消失する一部の非製造業においてボーナスの減額や、支給を取りやめる動きが出てくるとみられる。

○ボーナスの支給総額は14.6兆円(前年比-7.9%)に減少する見通しである。一人当たり支給額が大きく減少することに加え、夏のボーナスの支給労働者数は4,154万人(前年比-0.2%)に減少することで、ボーナスの支給総額は大きく減少するとみられる。支給労働者割合も80.2%(前年差-1.7%ポイント)に低下することが見込まれる。新型コロナウイルスの感染収束後、景気がいかに早く回復するかは、個人消費の回復速度にかかっているが、夏のボーナスの支給総額が急減すれば、個人消費の持ち直しが遅れることになりかねない。

○2020年夏の国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は68万7,600円(前年比+1.3%)と、2013年以来、8年連続で増加すると予測する。もっとも、勤勉手当の支給額が夏冬で均等になることで、これまで少なかった夏のボーナスが見かけ上押し上げられるにすぎず、公務員のボーナスの伸びは鈍化している。

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