○4月1日に公表される日銀短観(2020年3月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では、前回調査(2019年12月調査)から9ポイント悪化の-9と、新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響し、5四半期連続で悪化すると予測する。DIがマイナスに陥るのは、2013年3月調査以来、7年ぶりのこととなる。先行きについては、新型コロナウイルスの世界的な流行がいつ終息するか見通せないことで、世界経済の不確実性が高まっており、5ポイント悪化の-14となろう。
○大企業非製造業の業況判断DI(最近)は前回調査から9ポイント悪化の11になると予測する。新型コロナウイルスの流行に伴うインバウンドの減少と、「自粛ムード」の広がりで、需要の弱さが続いている宿泊・飲食サービス等を中心に悪化幅が大きかったとみられる。先行きについては、製造業と同様にコロナ禍の今後の推移が見通せないことから、5ポイント悪化の6となると予測する。
○中小企業の業況判断DI(最近)は、製造業では前回調査から12ポイント悪化の-21に、非製造業でも14ポイント悪化の-7になると予測する。先行きは、製造業で8ポイント悪化の-29、非製造業でも9ポイント悪化の-16と、収益力の弱い中小企業は、先行きに慎重な見方を示すだろう。
○2019年度の大企業の設備投資は、製造業では前年比+6.3%、非製造業では同+4.0%と、例年通りの修正パターンを踏襲するとみられる。また2020年度の計画は、一部製造業で弱さがみられるものの、引き続き設備投資意欲は旺盛であることが確認されよう。・・・(続きは全文紹介をご覧ください)
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