12月15日公表の日銀短観（2025年12月調査）における大企業製造業の業況判断DI（最近）は、前回調査から2ポイント改善の16と予測する。軟調な商品市況や物価高のマイナスの影響を受ける業種もあるが、日米関税交渉が合意に達したことで対米輸出の先行き不透明感が後退したこと、世界的なAIブームの恩恵などを背景に、業況感は3四半期連続で改善しよう。一方、先行きは、海外経済の下振れ警戒感などから、業況判断DI（先行き）は2ポイント悪化の14と慎重な見通しとなるであろう。
大企業非製造業の業況判断DI（最近）は、前回調査から横ばいの34と予測する。円安、人件費上昇などによるコスト高が業績の下押し要因となる一方、底堅い内需を背景に増益基調は維持されており、景況感は横ばいながらも高い水準を維持しよう。先行きは、人手不足の深刻化、日中関係の悪化への警戒感などから、業況判断DI（先行き）は4ポイント悪化の30と慎重な見通しになるだろう。
中小企業の業況判断DI（最近）は、さまざまなコスト高や人手不足などのマイナス要因の一方で、底堅い内需を背景に、製造業では前回調査から2ポイント改善の3、非製造業は1ポイント改善の15になると予測する。先行きは、コスト高の継続や人手不足の深刻化に対する警戒感などから、製造業では3ポイント悪化の0、非製造業では5ポイント悪化の10となるだろう。
2025年度の大企業の設備投資計画は、例年のパターン通り製造業、非製造業ともに下方修正されるが、修正幅は小さく、前年比プラスの計画が維持されよう。景気や業績の先行きに対する不確実性は残るうえ、設備投資コストの増加が続くものの、企業の投資意欲は強く、堅調な計画が示されよう。

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日銀短観（2025年12月調査）予測

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