自治体経営・官民協働

「サーキュラーシティ」は地域の持続可能な発展に貢献するのか?

~都市における循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現~

2022/04/04 園原 惇史
まちづくり
循環経済
地域産業
産業振興

要旨

持続可能な発展に向けて、これまでの線形経済(リニアエコノミー)から循環経済(サーキュラーエコノミー)と称される経済社会システムへの移行が注目されている。循環経済とは、従来の大量生産・大量消費・大量廃棄型のシステムではなく、素材や製品のライフサイクル全体で、投入される資源を低減しながら、付加価値を向上させようとする新たな経済社会システムのことをいう。都市で循環経済が浸透すれば、外部から投入される資源や、都市の内部で廃棄されるごみを削減できるだけではなく、都市に存在するインフラ、産業や住民が生み出す付加価値の増大にもつなげられる可能性がある。環境負荷の低減やごみ処理に要するコストの削減に加えて、都市における産業の振興や、雇用の創出にもつなげられる。

都市における循環経済の浸透は、都市計画に循環経済を組み込んだ「サーキュラーシティ」の構想など、欧州を中心に知られている。そこで、本稿では、欧州をはじめとする海外事例から「サーキュラーシティ」の特徴を整理した(第1章)。次に「サーキュラーシティ」が実現した場合、どのように地域の持続可能な発展に繋がっていくのか「新国富(Inclusive wealth)」という考え方を用いながら、そのメカニズムの説明を試みた(第2章)。最後に、「新国富指標」を用いたまちづくりに取り組んでいる「福岡県直方市」をケーススタディとして、「新国富」の充実による「サーキュラーシティ」の実現可能性、また地域の課題解決と持続可能性向上につながる新たなまちづくりの可能性を明らかにした(第3章)。

目次

1.「サーキュラーシティ」とは

(1) 線形経済から循環経済への移行
(2) 循環経済型のまちづくりへの注目
(3) 欧州における「サーキュラーシティ」の取り組み

2.新国富指標からみた「サーキュラーシティ」の評価

(1) 新国富指標とは
(2) 「サーキュラーシティ」による持続可能性の向上

3. 「サーキュラーシティ」の実現に向けたケーススタディ

(1) 我が国のまちづくりが抱えている課題
(2) 福岡県直方市の地域特性と課題
(3) 「サーキュラーシティ」の観点から有望と考えられる施策例及び期待効果
(4) 日本における「サーキュラーシティ」の実現と地域の発展に向けて

続きは全文紹介をご覧ください。

(注)本レポート執筆に関するプロジェクトのメンバー・レポート執筆におけるアドバイザー
持続可能社会部[東京] 部長・上席主任研究員  清水 孝太郎
研究開発第 2 部[大阪] 上席主任研究員  美濃地 研一

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