アジャイル開発

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アジャイル開発とは、短期間にソフトウェア開発とリリースを繰り返して、ビジネス環境の変化やユーザーのニーズに柔軟に対応する開発モデルを指す。
顧客ニーズの多様化やグローバル競争の激化が進展する昨今においては、従来製品より高品質な製品をより速く開発することや、開発途中の顧客ニーズ変化に対応することが求められており、迅速かつ顧客ニーズ適応性が高い開発手法として、アジャイル開発の必要性が高まっている。

アジャイル開発では、事前に綿密な開発計画を立てず、品質は高くなくとも素早く市場に製品をリリースする。製品をリリースすることにより、まず市場のニーズを把握し、その市場の反応を開発に取り入れ、仕様を変更・改善した製品を再リリースする。このように仕様変更を柔軟に行いながら、小刻みに製品をリリースすることで、現在の製品に求められるスピード感と品質に対応していく。
アジャイル開発は、主にソフトウェア開発で用いられている開発モデルだが、近年では、アジャイル開発の特徴を製造業の製品開発に応用する動きや、企業経営に生かす動き(アジャイル経営)が活発化している。

アジャイル開発の代表的なフレームワークとして、以下に挙げる「スクラム」や「エクストリーム・プログラミング(XP)」がある。

  • スクラム
    組織に横串を通して少人数のチームを編成し、役割やタスクを分散させ、それぞれが責任を持ちながらチーム内のコミュニケーションをベースに短期間で開発サイクルを繰り返す手法。
  • エクストリーム・プログラミング(XP)
    テストを先に作成し、それに合格するようなシステムを開発する「テスト駆動開発」や、製品仕様は変えずにシステム内部の見直しを行う「リファクタリング」等、19のプラクティスを実施することでアジャイル開発を実現する手法。

(村松 諒哉)