SDGs債

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SDGs債とは、調達資金がSDGs関連事業へ充当される債権を指す。資金用途の違い等によって、グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンド等の種類に分けられる。
SDGs債は、伝統的資産との価格連動性が低いとされるオルタナティブ投資の側面を持つため、分散投資によるリスク低減を求める投資家にとって、有効な投資先のひとつになり得ると考えられている。

SDGs債券の構造は、二通り存在する。
第1の構造区分は、調達資金の使途を限定した債券であり、グリーンボンド等が該当する。このような構造のSDGs債を発行した発行体は、公募で調達した実際の資金を、特定のSDGs目標を達成するために活用することが求められる。
第2の構造区分は、発行体による気候変動への取り組みといったSDGs目標の達成度と、債券のクーポンを連動させる条件をつけるSDGs債である。このような構造のSDGs債は、SDGs目標に向けて進捗している場合は利率が下がり、進捗がみられない場合は利率が上がる仕組みになっている。

GXリーグ(グリーントランスフォーメーションを志向する企業群が、産官学連携で先端市場設計を進めていくプロジェクトであり、経済産業省が主導)に参画する企業への資金供給手段としても、SDGs債は有力な選択肢となっている。経済産業省によると、2023年4月以降にGXリーグが本格化するとのことだが、その動きにあわせてSDGs債の活用も広がっていくことが想定される。

(本間 貴之)