クライシスマネジメント

「事業に影響を及ぼす、リスクマネジメントの範疇を超えた重大危機(クライシス)は必ず発生する」という前提のもと、事業活動が滞ることを想定し、被害の最小化を図るための初期対応や二次被害の回避を行うこと。

大規模自然災害発生頻度の増加や新型コロナウイルス感染症の流行、ウクライナ・ロシア戦争の勃発等「想定外」の事象が発生したことを背景に、クライシスマネジメントへの注目度が高まっている。
クライシスマネジメントの目的は、迅速・適切な一次対策の実施による早期の平常状態への復旧である。
早期の復旧を図るという観点から、クライシスマネジメントは準備を含む以下の3ステップで実施することが望ましい。

  1. 準備
    クライシス発生時の行動計画(クライシスマネジメントプラン、以下CMP)の策定、クライシス発生予兆のモニタリング、CMPの予行演習を実施
    なお、CMP策定のポイントは以下の2点
     ・迅速にクライシスに対処するため、対応責任者や対策本部構成、意思決定プロセス、連絡手段を定めておく
     ・さまざまなクライシスに対応できるよう、クライシスの評価基準を設定し、評価ごとに対応方針を定めておく
  2. クライシス発生時の対処
    事実を把握し、準備段階で行った予行演習に沿って迅速・適切に対処

  3. クライシス発生後の対処
    クライシスの原因追究と再発防止策を策定
    また、クライシス発生時には対処方法や社内状況について外部からの関心が高まるため、透明性を意識した広報活動も重要となる。

クライシスマネジメントと混同されやすいものに、「リスクマネジメント」がある。
リスクマネジメントは「事業活動におけるリスクを抽出・分析し、リスクが発生する前に回避もしくはリスクを最小化するための対策」を指す。

(片桐 涼)