仮説思考

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「仮説思考」とは、「その時点で持っている情報を前提とし、最も『答え』に近い考え」である仮説を立て、その仮説を基に検証をしていく思考法のこと。

仮説は、大きく「課題仮説」と「打ち手仮説」の2つに分類することができる。
「課題仮説」とは、現在の状態とあるべき状態のギャップについての仮説のことである。
例えば、「新規顧客数の低迷」という問題に対し、「(あるべき状態と比較して、)営業担当者の訪問数が不足しているのではないか」と考えるのが「課題仮説」である。
「打ち手仮説」とは、課題に対しての解決施策についての仮説のことである。たとえば、「営業の訪問数不足」という課題に対し、「訪問数を増やすために、朝会等を廃止して直行直帰を増やし、捻出した時間を外回りにあてるべきではないか」と考えるのが「打ち手仮説」である。
いずれも重要だが、より慎重に設定するべきなのが課題仮説である。課題仮説を間違えると、その後の打ち手仮説が正しくても充分な効果が得られず、課題仮説の検討からやり直すことになり大幅な時間をロスすることになる。

仮説思考は素早い課題解決を行う上で重要である。先に仮説を考え、逆算して「仮説の証明に必要な情報は何か」を考えることで、本当に必要な情報のみに集中し、早く答えにたどり着くことができるためである。
仮に当初の仮説が外れていても、新しい仮説を設定して検証を繰り返すことで、ベターな「答え」に近づくことができる。特に現代は情報が溢れており、仮説を持たずに調べると膨大な時間がかかるため、仮説思考の重要性が高まっている。

(中川 尚大)