二国間クレジット制度(JCM)
日本の優れた低炭素技術をパートナー国に普及させることにより、温室効果ガスを削減、その成果を二国間で分け合う制度を指す。
JCMは「Joint Crediting Mechanism」の頭文字を取ったもの。
クレジットは、温室効果ガスの削減量や吸収量に応じて発行されるもので、他の国と取引することを可能にする。
二国間クレジット制度により、日本から途上国への資金・技術提供を通じた温室効果ガス削減分を、日本がクレジットとして自国の温室効果ガス削減分へカウント出来るようになる。これにより、日本は排出削減目標達成を、より確実なものにできる。
また、途上国にとって、優れた低炭素技術開発には多額のコストが掛かり、投資回収の見込みが立てにくい場合が有るが、先進国からの資金・技術提供によって、自国だけでは実施困難であった排出削減プロジェクトに取り組めるようになる。
日本は2022年3月末時点で、二国間クレジット制度について、17か国(アジア、島しょ国、アフリカ、中南米及び中東)と署名済みである。
また、二国間クレジット制度等による国際貢献にて、2030年度までに累計で5,000万~1億トンの温室効果ガスの排出削減・吸収を見込んでいる。
(能登 優)