SWOT分析

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SWOT分析とは、対象企業の外部要因と内部要因を、ポジティブな要素とネガティブな要素に分解して整理するフレームワークのこと。
内部要因のポジティブな要素を「強み(Strength)」、内部要因のネガティブな要素を「弱み(Weakness)」、外部要因のポジティブな要素を「機会(Opportunity)」、外部要因のネガティブな要素を「脅威(Threat)」として整理され、それぞれの頭文字を取ってSWOT(スウォット)分析と呼ばれる。

外部要因に含まれる要素としては、業界や市場環境、顧客、競合が挙げられる。一方、内部要因の要素は各種経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)やバリューチェーンごと等、多面的に企業分析を行う。
このように内部要因と外部要因を区分することは比較的容易だが、ポジティブな要素とネガティブな要素で区分することは難しい場合がある。
たとえば、産業規制等の参入障壁の高さは、これから参入する企業から見ればネガティブな要素だが、すでに参入している企業から見ればポジティブな要素となる。つまり、ひとつの要素が機会にも脅威にも、または強みにも弱みにもなる可能性があるということだ。
そのため、分析を行う目的を明確にし、多面的に要素を分析することが必要であり、分析を行う際は常に「その企業にとってどんな意味があるか(=意味合い)」という観点を意識することが重要である。

SWOT分析を発展させた分析として、クロスSWOTというフレームワークもある。これはSWOT分析で導出した強み/弱み、機会/脅威のうち、特に重要だと考えられる要素をそれぞれ複数(3つ程度)選び出し、それらのマトリックスに対して対策を立案する分析手法である。
SWOT分析で導出した要素は、それぞれ点の要素でしかない。これを複数の要素で掛け合わせることによって、戦略として立案すべき内容へと昇華させることができる。

(中川 尚大)