「第4期MURC アクセラレータ LEAP OVER」審査結果発表最優秀賞は市民アップデートシステム「Rader-z」を開発するRaderLab社に決定

2021/03/22

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:村林 聡、以下MURC)は、スタートアップによる革新的なビジネスの取り組みをサポートし、その立ち上げや事業化のスピードを加速させるアクセラレータプログラム「MURCアクセラレータLEAP OVER」を2017年度より主催しています。
第4期は、昨年12月より開始し、約4ヵ月の間、ビジネスマッチングにとどまらず、具体的な事業化に向けた支援を行ってまいりました。その最終成果発表会として、3月19日に“LEAP DAY Supported by 三菱電機株式会社・三谷産業株式会社”を開催し、最優秀賞を決定いたしました。

右上から時計回りに:【審査員】 坂本 信介氏(三菱UFJキャピタル 代表取締役社長)
【最優勝賞受賞者】 禹 ナリ氏(RaderLab 代表取締役)
【審査委員長】 村林 聡(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 代表取締役社長)
右上から時計回りに:【審査員】 坂本 信介氏(三菱UFJキャピタル 代表取締役社長)
【最優勝賞受賞者】 禹 ナリ氏(RaderLab 代表取締役)
【審査委員長】 村林 聡(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 代表取締役社長)

RaderLab株式会社が、最優秀賞を受賞

第4期は、「POST-COVID-19に求められる価値を提供すること」をテーマに、「ライフ」・「ワーク」・「コミュニティ」の3グループでAI・IoT・Robotics等の先端技術を有するスタートアップ企業を募集・採択し、パートナー企業・協力自治体らとともに取り組んだ4ヵ月にわたるプログラムや実証実験の成果、今後のビジネスプランを発表し、主に下記4つの観点から審査が行なわれました。

① 社会的インパクト・貢献度
② ビジネスとしての魅力度(市場性・競合優位性)
③ 経営者・チームの魅力(事業に対する適性、熱量)
④ プログラム活用度(効果的なPoCを実施できたか、今後の連携可能性等)

厳正なる審査の結果、持続可能な地域社会の実現を目指す本プログラムの趣旨と合致しており、国が推進するスマートシティ構想との親和性も高く評価されたRaderLab株式会社(東京都中央区)が最優秀賞を受賞しました。

登壇企業一覧と各PoCの概要・成果、今後の展開

▸RadarLab株式会社(所在地:東京都中央区、代表者:禹 ナリ) https://www.radar-lab.com/

【概要】 北九州市/滝沢市の自治会/市民の協力のもと、地域課題を地域コミュニティの力で解決するアプリ「Radar-z」を用い、「ヒヤリ・ハット情報」の収集・活用について実証実験を進める。
【成果】 自治会を通じた、日頃地域を熱心に見守る方々からの生きたレポートを収集することができた。通常であれば固定化されがちな報告者の多様性、報告の即時性が確認できたほか、画像と位置データを用いたデータの検証の可能性が開けた。
【今後】 自治体における課題の早期把握による事故の未然防止、課題解決の迅速化。地域における課題の共有、行政との連携強化。地域と行政との信頼関係のさらなる向上。

▸株式会社Acompany(所在地:愛知県名古屋市、代表者:高橋 亮祐) https://acompany.tech/

【概要】 三谷産業のデータセンターにて、データ連携ニーズの検証や秘密計算(データを秘匿化したまま行う計算)による分析能力の優位性評価を行う。
【成果】 データ連携ニーズの検証や秘密計算と通常時での分析能力の比較を行った。対象として、新型コロナの影響により医療機関の経営が悪化するなかで、地域医療サービス提供の持続性が低下する問題に着目。機微データのため従来は共有が難しかった電子レセプトデータを用いて、複数病院における医療サービス格差の有無を秘密計算で実施した。
本実証実験の結果、複数病院に医療サービスの格差があるケースとないケースを明らかにできた。また、分析精度については、通常の生データに対する分析と遜色のない結果を得ることができた。
【今後】 三谷産業の持つデータセンターとAcompanyの持つ秘密計算ソフトウェアを用いて、実際の電子レセプトデータやDPCデータなどの医療データに対して安全に分析を実行できる環境を、医療機関に提供することを目指す。

▸株式会社Dynave(所在地:東京都港区、代表者:杉守 一樹) https://scheeme.com

【概要】 ディサークル(三谷産業グループ)の統合型コラボレーションツール「POWER EGG」との連携に関するAPIの仕様開発及びデモ実装を行い、地域金融機関との連携強化を目指す。
【成果】 金融機関の業務フローDXを担うために業務課題や工数などをヒアリングし検証した。また、Dynaveが開発するScheemeとPOWER EGGをAPI連携させることにより、融資希望者の情報や既存融資先企業の資金繰り状況のモニタリングをPOWER EGGにて可能にする機能を開発した。
【今後】 金融機関や中小企業・個人事業に向けた各サービスとの連携を図り、ワンストップで創業から事業成長まで進めることができるプラットフォーム構築を進めていきたい。

▸株式会社Laura(所在地:東京都豊島区、代表者:中村 将也) https://laura-inc.jp

【概要】 東京都内のタクシー会社を対象に、車窓をテレビのようにディスプレイ化(位置情報、曜日、時間帯に応じた動画コンテンツを配信)した場合の、広告ニーズおよび広告効果の検証を行う。
【成果】 都内のタクシー会社と提携し、実際のタクシー車両への技術導入、研究開発などの技術検証、メディアとしての広告効果を検証した。
ベータ版のサービスリリースを機に広報活動を行い、大手総合広告代理店と連携、初期顧客となる広告主からの受注獲得に成功した。
【今後】 今後は都心エリアを中心に、タクシー会社との提携、実装車両台数の増加を目指す。位置情報や時間と連動した広告配信システムやレポート機能の開発、コンテンツの拡充を行い、プログラマティックな屋外メディアとして展開する。

▸株式会社TransRecog(所在地:東京都港区、代表者:小林 敬明) https://www.transrecog.com

【概要】 佐賀県の東明館高等学校で、「中和滴定」を題材にした化学の実証授業を行い、生徒の興味を喚起するツール開発を進める。
【成果】 全国の中学校・高等学校教諭へのインタビュー結果をもとに、個々人の成果を時系列の書き込みとして共有できるツールを開発した。コンセプトに不整合がないことを確認し、実際に生徒が利用する上での課題が抽出できた。
【今後】 ユーザーインタフェースの改良、およびツールを効果的に活用するための指針を整備する。併せて、実用先の開拓に取り組む。

詳細および参考資料は全文紹介をご覧ください。

本件に関するお問い合わせ

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
ソーシャルインパクト・パートナーシップ事業部 LEAP OVER 杉原
E-mail : leapover-accelerator@murc.jp

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コーポレート・コミュニケーション室 竹澤・杉本
E-mail : info@murc.jp