○2002年度末の全国の家計金融資産総額は1,369兆円と、前年水準を2.4％下回った。東海地域（愛知、岐阜、三重、静岡）の家計金融資産総額を推計したところ、前年比3.5％増の173兆円となった。

○1992年度から2002年度の10年間における東海の家計金融資産の平均増加率は3.3％と、東北に次いで2番目に高かった。この結果、東海の家計金融資産が全国に占めるシェアも拡大し、2002年度には12.6％に達した。

○2002年度において、家計の金融資産と負債の比率を地域別に算出すると、東海は4.23倍となり、北陸に次いで2番目に高い。東海の家計の財務状況は、相対的に健全性が高いと考えられる。

○家計金融資産の過去10年間の平均増加率と2002年度の金融資産・負債比率を地域別に比較すると、東海は、いずれにおいても全国平均を大幅に上回っている。これは、(1)相対的に良好な経済情勢　(2)底固い地元企業の株価　(3)高い貯蓄性向にみられる堅実な貯蓄行動を反映したものと考えられる。

○東海の家計金融資産内容をみると、全国以上に「安全性」が重視されている。こうした安全性重視の投資行動も、資産価格の下落傾向が続くなかでは、金融資産の目減りを防ぐ方向に働いたとみられる。

東海地域の家計金融資産について

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