○2003年度　実質＋1.4％、名目－0.8％：設備投資の拡大が寄与して実質で2年連続のプラス成長だが、名目ではマイナス成長が続く。年度後半から景気後退局面へ。

○2004年度　実質－0.7％、名目－2.4％：景気後退局面が続き、名目・実質ともにマイナス成長。ただ年度末に向けて在庫調整に目処がつき、景気回復の兆しが出てくる。

○景気の現状

日本経済の現状について以下のようにまとめることができる。

○2003/2004年度見通し

2003年度から2004年度までの日本経済のシナリオは次のように考えられる。

2003年度前半までは昨年来の緩やかな景気回復が続く。設備投資の緩やかな拡大が景気回復のリード役を続ける。
2003年度後半からは景気後退局面に入ってくる。在庫の積み上がりによって生産が減速し、企業収益が悪化してくる。更新投資を中心に増加してきた設備投資は、企業収益の悪化を背景にしだいに減少に転じる。一方、米国など世界景気は回復力を増してくるため、外需は小幅ながらプラスに寄与する。また、所得・雇用環境も再び厳しさを増してくる中で、個人消費は小幅な増加にとどまる。
2004年度は景気後退局面が続き、物価下落幅が再び拡大してくる。ただ、年度末に向けて在庫調整に目処がつき、生産に下げ止まりの動きが出てくる。企業収益も持ち直しの動きが出てくるため､設備投資も下げ止まってくる。在庫調整の終了という短期的な循環要因に加えて､収益力や財務面での企業の中期的な体質改善努力の成果も表れて、景気に再び回復の兆しが出てくるであろう。

2003/2004年度改訂経済見通し

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