6月9日発表の2025年1～3月期の実質GDP成長率（2次速報値）は、前期比－0.04%（年率換算－0.2%）と1次速報の前期比－0.2%（年率換算－0.7%）から上方修正されたが、マイナス成長から脱するには至らなかった。修正の内容をみても、民間在庫投資が大きく上方修正されたことで全体が押し上げられており、景気は緩やかに持ち直しているものの、その勢いは徐々に弱まっているとの判断に変更はない。

需要項目別に1次速報からの修正状況をみていくと、家計関連では、実質個人消費が前期比＋0.04%から同＋0.1%に上方修正されたものの、回復の勢いは弱いままである。名目では同＋1.7%と高い伸びだが、物価高による押し上げ効果がほとんどであり、家計の節約志向は引き続き強い。財別の動きを見ると、半耐久財（衣料品・身の回り品など）が同＋3.4%（同＋3.0%を上方修正）と3四半期ぶりに増加したほか、サービスは外食などが好調で同＋0.5%（同＋0.4%を上方修正）と底堅さを維持しているが、耐久財（自動車・家電など）が同－1.3%（同－1.5%を上方修正）と落ち込んだほか、食料品価格などの上昇を受けて非耐久財（食料・エネルギー・日用品など）が同－0.6%（同－0.5%を下方修正）と減少した。

実質住宅投資は、年度末にかけて駆け込み需要の発生によって住宅着工戸数が増加した効果もあり、前期比＋1.4%（同＋1.2%を上方修正）と増加に転じた。

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2025年1～3月期のGDP（2次速報）結果～上方修正されるが、マイナス成長を脱するに至らず～

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