8月15日に内閣府から公表された2025年4～6月期の実質GDP成長率（1次速報値）は、前期比＋0.3%（年率換算＋1.0%）と、過去の数字が修正されたこともあり、5四半期連続でのプラス成長となった。ただし、トランプ関税の本格的なマイナスの影響が翌期以降に持ち越されたことや、前期の反動で輸入の伸びが鈍ったことから外需寄与度が＋0.3%とプラスに転じたことがプラス成長の主因である。内需については寄与度が小幅のマイナスになるなど力強さに欠けている。景気は緩やかに持ち直しているものの、その勢いは弱いままである。

需要項目ごとの動きを見ていくと、内需のうち個人消費は前期比＋0.2%と小幅増加した。これで5四半期連続でのプラスであり、緩やかな増加基調が続いているが、雇用者報酬など所得が順調に増加していることと比べると伸びが弱い。食料品の価格上昇などを受けて家計の節約志向が強まった状態が続いており、所得の増加が支出につながっていない。財別の動きを見ると、食料品価格などの上昇を受けて非耐久財（食料・エネルギー・日用品など）が同－0.5%と減少したほか、サービスは同－0.03%とほぼ横ばいにとどまった。一方、自動車などを中心に耐久財（自動車・家電など）が同＋2.6%と堅調に増加し、半耐久財（衣料品・身の回り品など）も衣料品などを中心に同＋0.4%と増加したことで全体を押し上げた。

実質住宅投資は、年度末にかけて駆け込み需要の発生によって住宅着工戸数が増加したことで、4～6月期に工事が進み、前期比＋0.8%と増加が続いた。

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2025年4～6月期のGDP（1次速報）結果～5四半期連続でのプラス成長となるが、回復力は力強さに欠ける～

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